副業の確定申告と20万円ルール:国税庁の案内を場面別に整理
会社などから給与をもらっている人が副業をしたときに、国税庁や自治体がどう案内しているかを、場面ごとに整理した一般的な情報のガイドです。
一般的な情報の紹介であり、税務相談ではありません。個々の方の申告の要否や税額は判断しません。ご自身の場合はお近くの税務署か税理士に確認してください。
国税庁: 税についての相談窓口(電話相談センター 0570-00-5901)
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先に知っておきたい定義
- 20万円は「収入」ではなく「所得」の基準です。国税庁の案内では、給与以外の所得の合計が20万円を超えるかどうかで述べられています(国税庁 タックスアンサー No.1900、国税庁 タックスアンサー No.1906)。所得とは、一般に、収入から必要経費を差し引いた額のことです。
- 20万円以下でも、住民税の申告は別の扱いになることがあります。下の「住民税について」を参照してください。
- 20万円ルールは「申告の義務」の話です。還付を受けるための申告は別の仕組みです。
場面別の国税庁の案内
給与が1か所
国税庁の案内では、大部分の給与所得者は年末調整で所得税の納税が完結するため確定申告をしなくてもよいが、申告すれば還付される人は除かれる、とされています。また、1か所から給与を受け、その全部が源泉徴収の対象となる場合は、給与・退職以外の所得の合計が20万円を超える人は確定申告が必要、とされています(国税庁 タックスアンサー No.1900)。
副収入の例として、ネットオークション、暗号資産の売却、民泊などが挙げられ、雑所得に当たるものがあり、20万円を超える所得がある場合は申告が必要、とされています(ただし申告すれば還付される人を除く。国税庁 タックスアンサー No.1906)。
ご自身の場合はお近くの税務署か税理士に確認してください。
給与が2か所以上
国税庁の案内では、2か所以上から給与を受けている場合、年末調整されなかった給与の収入金額と、給与・退職以外の所得の合計が20万円を超える人は確定申告が必要、とされています。ただし、給与の収入金額の合計から所得控除の合計(雑損控除、医療費控除、寄附金控除、基礎控除を除く)を差し引いた額が150万円以下で、かつ給与・退職以外の所得が20万円以下の場合は、申告をしなくてもよいとされています(国税庁 タックスアンサー No.1900の注)。
副業がアルバイトなど雇われて働く形の給与であれば、2か所以上の給与にあたります。
ご自身の場合はお近くの税務署か税理士に確認してください。
給与が2,000万円超
国税庁の案内では、給与の収入金額が2,000万円を超える人は、確定申告が必要、とされています(国税庁 タックスアンサー No.1900)。
同じ案内では、源泉徴収義務のない者(海外の会社など)から給与を受ける人、同族会社の役員でその会社から貸付金の利子や資産の賃貸料を受ける人、災害減免法により源泉徴収の猶予を受けている人なども、申告が必要な場合として挙げられています。
ご自身の場合はお近くの税務署か税理士に確認してください。
年末調整を受けていない
国税庁の案内では、2か所以上から給与を受ける場合の基準として「年末調整されなかった給与」の収入金額が使われています(上の「給与が2か所以上」を参照。国税庁 タックスアンサー No.1900)。
1か所の給与で年末調整を受けていない場合の扱いは、No.1900が明示していないため、このページでは整理できていません。ご自身の場合はお近くの税務署か税理士に確認してください。
医療費控除などで還付申告を考えている
国税庁の案内では、確定申告の義務がない給与所得者でも、源泉徴収された税額が多い場合などは、還付申告ができるとされています。提出できる期間は、その年の翌年1月1日から5年間で、例として医療費控除が挙げられています(国税庁 タックスアンサー No.2030)。
医療費控除は、確定申告書を提出して受けるものとされています(国税庁 タックスアンサー No.1120)。
還付などで申告する場合に、申告書へ副業の所得をどう含めるかは、このページでは確認できていません。ご自身の場合はお近くの税務署か税理士に確認してください。
住民税について(自治体により異なります)
名古屋市の案内(2026-01-13更新)では、住民税には所得税のような申告の省略範囲がなく、給与所得者で給与以外の所得が20万円以下の場合でも申告が必要とされ、所得税の確定申告をする場合は改めて住民税の申告をする必要はない、とされています。仙台市も、所得税の申告をしない場合でも住民税の申告が必要になる場合があると案内しています。
住民税の扱いは自治体ごとに異なる可能性があります。お住まいの市区町村の税務担当課にご確認ください。出典: 名古屋市、仙台市
出典と確認した範囲
- 国税庁 タックスアンサー No.1900(給与所得者の申告に関する基本の案内)
- 国税庁 タックスアンサー No.1906(副収入の例)
- 国税庁 タックスアンサー No.2030(還付申告)
- 国税庁 タックスアンサー No.1120(医療費控除)
- 名古屋市、仙台市の住民税の案内(上記リンク)
このページで確認できていないこと
- 所得税法121条や地方税法317条の2などの条文そのもの。e-Govの条文を読み取れず、国税庁と自治体の案内を根拠にしました。
- 住民税の扱いは自治体ごとに異なる可能性があります。名古屋市の案内は本文を確認し、仙台市は検索結果の要約までの確認です。お住まいの市区町村の案内は別途確認が必要です。
- 住民税の納付方法(普通徴収など)や、副業が勤務先に伝わるかどうか。判断できる一次情報を確認できていないため、このページでは扱いません。
- 1か所の給与で年末調整を受けていない場合の扱い。
- 還付などで申告する場合に、申告書へ副業の所得を含める扱い。
- 事業所得か雑所得かの区分、必要経費の範囲、消費税・インボイス、国民健康保険料への影響。
相談先
- 国税庁: 税についての相談窓口(電話相談センター 0570-00-5901、受付 8:30から17:00、年末年始は休み。IP電話などでつながらない場合は税務署の代表番号。確認日 2026-11-05)
- 国税庁: 税務署の所在地
- 住民税はお住まいの市区町村の税務担当課
- 個別の相談は税理士へ